真夜中の救出劇。。。
ユーラシア大陸横断１４２日目！！モロッコ３日目！
朝起きてビックリ！！荒野キャンプ地、一面《霧》の世界～～～！！
霧の中、マリちゃんと早朝トレッキング～。車の運転ばかりだとかなり運動不足になりがち。
スタイル維持の為にも、健康の為にも！時に歩くことが大事です！！74歳のマリちゃん！結構急な坂道も楽々登って行きます。カッコよすぎの大先輩です！！
朝の運動を終え、霧の荒野を出発で～す。お～～～！！ロシア以来！オーバーランダーっぽい出発！！
ロシア、北欧は大自然がいっぱいで楽しかったんですが、ヨーロッパ入るとどうしても《観光》感が出て、オーバーランダーっぽくなかったからね～。
霧が晴れると、こんな荒野の景色が目の前に！！写真で切り取っっても、この凄さ伝わらな～～～い！！
感動で口が開きっぱなしの雄大すぎる景色です！
大荒野にひとすじの影！？いきなり電車の登場です！！モロッコの大荒野を電車が走って行きます。
「カメさん！追いかけて！！」
いや～～！？！？？ 無理っす！！！ 対向車も何も無いからって、電車追いかけるって～～～！！このくらいで勘弁して下さい～。。
そうこうしてるうちに、今日の目的地に到着～！今日は昨夜の湖の対岸までの移動のみ。午前中早くに走るのをやめました～。
そう！今日は休息日です！！
早速、ランチ準備開始～！！ドミニクさんサクサクっとカマドを作ってくれました。
と言うことは・・・コレが必要でしょ～！！カメも頑張って薪用のデッカい枯れ木をゲットしてきたよ！！
薪のカマドでランチ作り～。マリちゃんが野菜を茹でてくれてます。薪で料理すればガスの節約になるしね！
鍋に夢中の私たちの後ろ…遊牧の大量の羊が通過。。。羊もランチ中ですかね～。牧場の真ん中でキャンプしてる気分です。
お昼からみんなでカンパーイ！お天気も良いし最高のビール日和～～～！！今日のビールはスペインビール「サンミゲル」ライトな口当たりがランチにピッタリ！！
マリちゃんが作ってくれたランチは《牛肉と茹で野菜の炒め＆ホクホクじゃがいも～》カメはバター＆醤油でいただきま～す！！
ランチの後は…今日のメインイベント～！草原シャワーです！！
この日の為にジーナさんに給水タンクを装備したんですもん！ルーフに積んだ「４５リットルタンク」＋室内の「10リットルサブタンク」＋ルーフのペリカンケースの上に「10リットルのシャワーバック」！！
と言っても…お湯にする機能は積んでい無いので…１０リットルのシャワーバックが太陽の力でお湯になっているかが頼みの綱です。
この日は…残念ながらお湯にはならなかった～。。。素っ裸で水シャワーでは風邪を引くので、シャワーは髪だけにしようっと！
シャワーの後はお洗濯です！！ちゃんとナチュラル洗剤持ってきてるもんね～。
お水を最小限で洗うコツをマリちゃんから学び。。。ゴシゴシお洗濯～！！！
ジーナさんのオーニングはこんな使い方も出来たんだ～。クールなジーナさん…生活感満載になっちゃった～！
この日の夜は、残った薪で小さなキャンプファイヤーを囲んで楽しみました。
そして…その夜、事件は起こったのです。。。
夜８時。ポツリポツリと雨が降り出したので、焚き火の始末をしっかりして各自、車に帰って就寝。。。
しかし…夜になるにつれて雨が強くなってきたのです。
実はこの日キャンプしていた場所は、湖畔ではなく湖の中！！水が干上がって陸になっていただけなのです。
そんな場所に雨が降るとどうなるのか。。。簡単に想像がつきますね。
そう簡単に水位は上がらないにしても、水を得た元湖底の土は簡単に泥濘んできました。
そうです！このまま朝まで雨が降り続くと…この泥濘から抜け出せなくなる危険性があるのです！！！
舗装路を外れココまで来た道も「道」ではなく「川」。干上がっていたとはいえ、いつ水位が上がるかわから無いのが自然の怖さ。
夜10時。我々は湖のほとりから、車を安全な場所に移動させることにしたのです。
すでに２時間雨が降り続いた粘土質の地面は、水を含みヌルヌルの泥沼状態。タイヤを泥濘に取られ無いように慎重に走ります。
それでもジーナさんはタイヤを取られ、後輪が滑ります。。
湖の真ん中。灯りはヘッドライトのみ。降りしきる雨で見えにくい前方。
その時です！！隣を走っていたドミニクさのディフェンダーが、段差にハマった！！
抜け出そうともがくディフェンダー！アクセルを踏めば踏むほどハマっていきます。
ジーナを飛び出し、ディフェンダーの後ろを押そうにも足元がぬかるんで力が入ら無い。。。
降りしきる雨。。体温が奪われます。。どうしよう。。。。
その時です！颯爽とディフェンダーから降りたドミニクさん！
「よし！ジーナで引っ張って！」
そうか！！その為のチーム走行だ！！この日の為に牽引ロープも装備してあるよ～！！！
早速準備に取り掛かろうとすると。。。
「そんなロープじゃダメだよ！コレを使うんだよ。」
そう言うドミニクさんの横で、素早くディフェンダーからマリちゃんが取り出したのは《レスキューロープ》！！
牽引ロープの２倍の長さのそのロープは、収縮性のある編み方がされていて、太さも太い！！
それをディフェンダーとジーナさんに手際よく装着するドミニクさんとマリちゃん。早い！！早すぎる！！！
そこには何の迷いも戸惑いもなく、あっという間に準備完了！！
「じゃ！引っ張って！！」
ひ、引っ張って・・・と言われても。。。こんな経験初めての日本人チーム。
引っ張るジーナさんの足元もドロドロの泥濘。。。。下手をすれば２台とも泥沼です。。。
でも！やるしかない！！！
先ずはロープを張る為にゆっくり前進するジーナさん。ロープが２台の間でピーンと張ったところで、
「Un！Deux！Trois！！」マリちゃんの掛け声でジーナさんアクセルを踏みます！！
泥濘にタイヤを取られ、ジーナさんの車体は左右に振られます。ディフェンダーもギアをバックに入れてアクセル全開！
ジーナさん全力で引っ張るも、なかなか上がって来ないディフェンダー！
２台のタイヤが空回りする音だけが暗闇に虚しく響きます。。。
力いっぱい引っ張るジーナ！ジーナのタイヤも徐々に泥濘にはまっていきます・・・このままではジーナも危ない！！
今のジーナさんでは力不足なのか！！！見守るカメとマリちゃんにも力が入ります。
「ちょっと待って！デフロックしてやってみるから！！」ジーナの運転席からカメラマンさんが叫びました。
仕切り直しで、再度『Go！！』２台がアクセルを踏み込んだその時！！
今まで空回りしていたジーナが動いた！！
その力に乗ったディフェンダーも動き出した！！！ 次の瞬間！！
出た～～～～～～！！！！ディフェンダー救出出来た～～～～！！！
ジーナも泥濘にはまることなく無事に生還～～～～～！！！！！よかった～～～～～！！！
時刻は夜中11時。暗闇の中、２台と４人の歓声が響き渡りました！
ディフェンダーを無事に引き上げたジーナさん！めちゃめちゃカッコ良かったぜ！！
それにしても、驚いたのはドミニクさん＆マリちゃんの素早い対応！
アクシデントにも焦ることなく正確に素早く対応する２人をみて、経験値の違いを改めて実感！
乗り越えてきたアクシデントも半端ないんでしょうね～。
真夜中のアクシデントも何のその！それどころか楽しんでいる様にも見える２人。。
スゴイ！スゴすぎるぜ！！ドミニクさん＆マリちゃん！！
【バレッジ・モハメッドV湖・東側 → バレッジ・モハメッドV湖・西側 走行距離 】
