「パームツリーの森」の秘密
モハメドさんが我々に見せたかったものは、このパームツリーの森の中にあります。
【パームツリー】とは、《パーム=手のひら》の意味。大きく繁る葉がその形に似ていることからそう呼ばれるのでしょう。
日本人はパームツリーと聞くと、ハワイなどの南国でココナッツが生っている「ヤシの木」を連想すると思いますが、モロッコのパームツリーは《ダーツ》=なつめ椰子の木です。
(今朝、カメが持っていた《天然ホウキ》の先にいっぱい実ります)
これはまだまだ小さなパームツリーの赤ちゃん!これが数年後は。。。
こんなに大きくなっちゃいま~~~~す!!手前のパームツリーの葉の中に、たくさんのダーツが生っているの分かりますか??
そんなパームツリーの森を案内してくれるモハメドさん。森の中の土壁の向こうは大きな住居になっていました。
突如現れた貯水池。各、畑やパームツリーの林に水を供給する大事な貯水池なんだって。
モハメドさんが持っている《棒》で水の水位を図って水量を調整するんだとか。。
ちなみに《棒》は《ただの棒》で…。。。「それでいいのか?!」と突っ込みたくなります。
でも水の供給はかなりちゃんと各畑に届いているらしく、青々とした葉物野菜が生き生きと育っていたよ。
(暑く乾燥した土地の多いモロッコ。市場などで葉物野菜は少なく、あってもクッタクタに萎びてました。。。)
畑の土壁を修復するおじさん。この地域のお家同様、石と泥で壁を作っていました。
「完成品はこちらで~す!」とマリちゃん。数ヶ月後は雨で左右の壁が溶けてきちゃうのかな。。。
《泥と石》ではまた崩れちゃうと思うのですが。。。ここには《土と石》しかないのです。
森の水路で何かを洗っている女性に遭遇。「bonjour!お洗濯ですか~??」
女性は陽気に笑って「これは羊の毛を紡いだモノよ。この色は天然の羊の毛の色よ。」とお姉さま。
お~~!完全オーガニックウールですね~。日本ではかなり高値で売ってますよ~。
綺麗に澄んだ水が流れる水路に素足で入り羊毛を洗っているお姉さま。
「寒くないの~~?!?」と尋ねると、「水を触ってみて」とジェスチャー。
あ!!!!あったかい!!!これは温水です!! と・い・う・こ・と・は!!!温泉じゃ~~~~ん!!!
みんなで細い路地を伝っていくと。。。その先にあったのは~
やっぱりあった!!完全なる【温泉】です。街のおじさんが入浴中~。おじさんが写真OKと言ってくれて良かった~。
実は先ほど羊毛を洗っていた水路の隣には【女子風呂】があったのです!さすがにそこは写真はまずいので。。。男子風呂で。
そしてこの温泉の隣にあったのが、この森の【給水システム】の源。
ここから3つの大きな水路で、パームツリー森や先ほどの貯水池、各畑や家庭などに、水が送られて送られているのでした。
しかもその水はミネラルたっぷりの温泉水ときたもんだ!!
モハメドさんは街の《自慢の給水システム》を我々に紹介したかったのです。
雨が少なく、枯れ果てた大地の多いモロッコでは、水は本当に貴重です。
一滴も無駄にせず、森も畑も街も人も潤す《給水システム》はこの街の宝物なんですね~。
それよりも、この温泉は住人以外は入れないのでしょうか~~~!??温泉は入りた~~~い!!
新市街地にも《元温泉》はあって、今は枯渇してしまったようです。。。残念。。。
丸一日、フィギーグ散策をしてお腹はペコペコ~。「今日はチキンを食べよ~う!」とマリちゃん。
一緒にチキンを買いに行きます。
見て~~~!!こんなに大きな地鶏の丸焼き~!!!
お持ち帰り料金は90デルハム。今のレートで1000円くらいかな?4人で頂けると考えればお安い!!
広い荒野で、地鶏の丸焼きランチ~。「ボナペティ~!」地鶏~感動的に美味いです~~~!!
スパイスとレモンが利いていて言うことなし!!
今日はフィギーグを沢山歩いてもうクタクタなので、昨日と同じオアシスに帰りキャンプです。
美しい三日月が浮かぶ夕焼け空。オアシスの夕べは穏やかに過ぎていくのでした。。
【Figuig(フィギーグ) 走行距離30キロ】